詳細は各自でみてほしいが、ツイッターのハッシュタグなどではかなり盛り上がっていたらしい。かくいう私の友人たちも、普段FMなんぞとは縁のなさそうな人までがラジオをツイッターで実況して盛り上がっていた。
私はというと、いつも通り民放のFMを聴くなどしていつも通りの生活を送っていた。特に当日土曜日は、エフエム世田谷をキーステーションに全国のコミュニティ放送でネットしている「あの頃青春グラフィティ」という毎週欠かさず聴く番組もあるので…(さりげなく宣伝・しかしステマではない)
話を戻して、あれだけのアニソンファンがラジオを聴くという一大ムーブメントを目の当たりにし、私はラジオのポテンシャルを再認識した。ラジオもまだまだ捨てたもんじゃない。しかも、今回はFMの特性を生かした音楽番組での盛り上がり。音楽番組好き、FM好きの私としてもとても嬉しかった。
ここで、私が気になったツイートを紹介しよう。(勝手に引用させていただきました。ご容赦願います。)
それにしても、民放の聴取率調査週間にアニソン三昧やるとかNHKも酷だよねww
— 千葉のぞみ@ミッキーマウス・マーチ♪さん (@happyget_dayo) 6月 9, 2012
聴取率調査週間(ラジオ)にアニソン三昧をぶつけてくるNHKFMは民放殺し
— arrayさん (@array) 6月 16, 2012
そうか、NHKがこの時期にアニソン三昧ぶつけたのは聴取率調査週間で民放全部つぶすためか #zanmai #nhkfm #anisonzanmai
— 木田太郎@ミンゴス番さん (@kidatarou) 6月 16, 2012
繰り返しになるけど聴取率週間にアニソン三昧はチートすぎると思うw少しはスポンサー様なくしてはやっていけない民放に配慮してあげてww
— Peter Sakaguchiさん (@petersaka) 6月 16, 2012
確かにNHKが民放からリスナーを奪ったこともあると思う。それは否定しないが、むしろ普段ラジオを聴いていない人がアニソンを通してラジオを聴いたことにより、ラジオ全体の聴取率は上昇したのではないか。
また、普段ラジオを聴く人=アニソン好きとはならないから、日常から民放FMを聴いている人の多くはNHKへは流れなかったのではないだろうか。私はそのように思う。検証はビデオ・リサーチ社の聴取率調査のデータをみない限り難しいと思われる。
つまりアニソン好きためのラジオ番組は現状は皆無である。
もちろん、アニソン番組が全くないというわけではない。週にレギュラー番組を持っている局もいくつか存在する。しかし、JFN38局ネットだとか、J-WAVEなどで大々的に取り上げるような音楽番組のような規模の番組という認識だと「皆無」である。また現存の番組が「アニソン」というより「声優さん」に特化したものが多く、音楽番組という観点から程遠く、除外したものも存在する。
ここで、お読みになっている皆さんはひとつ疑問が沸くのではないだろうか。
「こんなに盛り上がるのだから、アニソンの番組を定期化すればいいのに」と。
いずれ定期化するのかもしれないが、見通しとしては正直あまりよいものと思えない。
なぜか?それは「民放のお客様はリスナーではない」からである。
つまりスポンサー次第ということ。現状の民放FM局のスポンサーは、飲料メーカーや自動車会社、家電メーカーに保険会社など、あまりアニソンと関連のある会社がない。ならばアニソンやアニソン好きに関係しそうな会社をスポンサーにつければいいではないかと考える方もいると思うが、逆に問いたい。「それはどんな会社?」と。
特にアニソン好きと思われる10代20代は購買力も低い、したがってCMの効果も薄い。そこをあえてスポンサーになる企業があるとは考えにくい。したがって民放FM局でアニソン番組ができる可能性は低い。あるいはアニソン好きの世代が年を追って購買力が高まってきたらできるのかもしれない。
ではNHKFMではどうだろう。普段のNHKFMは高音質を売りとしたクラシック番組や歌謡曲が中心の編成となっている。が、NHKはラジオ専門ではないので、局全体での編成の統一といった概念があまり見られない。したがって突然アニソンの枠が誕生する可能性は微粒レベル(ryかと思われる。
ちなみに、コミュニティFMでいえば、山口県下関市のカモンFMで「アニメ関門文化学園」というレギュラー番組がある。こちらはミュージックバートを通して全国のコミュニティFMで聴くことができる。しかしこの番組についても、下関市がアニメの街を推進していることに関連しているので、決して収入面を考えての番組とは考えにくい。
要するに、実績からすると難しいかもしれないが、もしアニソン番組ができるとしたらNHKFMかと思われる。